近々、運動会がある。
たのしみでありながら、不安でもある。
どうしてかっていうと、
タカシは環境の変化に弱いタイプみたいだからだ。
年度初めの保育参観に行ったとき
保育園でいつもやっているお遊戯を見るというのがあった。
いつもは仕事をお休みして行くのだけど、
その時はたまたま夕方から集まるというものだったので
午前は仕事をしての参加だった。
そのため、時間ぎりぎりに着いてしまいタカシに会うことなく
保護者参観が始まった。
ポテポテとお友達を歩いてイスに座ってから母に気付くタカシ。
その表情を見て、母「こりゃやばいかもなぁ」と予感した。
昨年の運動会、タカシのクラスの番になってみんなわぁ~と出てくるのだけれど、
タカシはひたすら泣きじゃくり、かけっこからお遊戯まで先生に手をひいてもらっていた。
母思うに、母・父・祖母が近くにいるのにそばに行けないことと
まわりにしらない人たちがいることで泣きじゃくっていたんじゃないかと。
そして参観の日も同じく母のところに行けず、そして来てくれないことが
すでにイヤなんだろうなぁと思われる。
イスにすわって困惑なタカシを見ながら、最初は泣くけど
そのうち頑張っていつも通りにやるかなぁと小さな望みをかけて見ていた。
音楽が鳴り、みんなが一斉に動き出す・・・が
もうすでにタカシは号泣。
運動会とおんなじ(;^ω^)
手を引いてもらいながら手助けしてもらいながらのお遊戯。
結局、終始泣きまくっており、そのうち椅イスから動かなくなる始末。
そんな事があった数か月後の運動会。
どうなるんだろうか・・・。
そこでpenginは1カ月前から本人に確認していくことにした。
「運動会いろんなお父さんお母さんが来るんだけど、タカシできるかなぁ?」
困った顔をして小さく首を横にふる。
「そっかぁ、仕方ないよね。いろんな人くるもんね。いつもと違うし。
できなくてもいいからタカシらしくできたらいいねー」
みたいな会話をちょこちょこ繰り返してみた。
これがいいのか悪いのかは正直なところわからない。
何度も聞くことで逆にいけないんじゃないか?とよぎることもあった。
運動会近くになってわたしたちが行っていいかを聞いてみた。
「おとうさんとおかあさん うんどうかい 見に行ってもいい?」
首を横に振る。
え??
来ないで欲しいの(゚∀゚)??
た・・・たしかに、親のわたしたちがいない方が
タカシ泣くこともなくお遊戯できる気がする。
で・・・でも母は見たいですーーー!!
「そ・・・そっかぁ、じゃぁとうさんとかあさんは行かないわー。
その方がタカシもいろんなことできるかもしれないし。
それでいいかな?」
悲しいけど、それがいいって言われたら本人の意思も尊重しようかと聞いてみた。
ぽそっと小さな声で
「きてもいいよ・・・」
ん??
「おとうさん?おかあさん?どっち?」
「おとうさんもおかあさんもきてもいいよ」
ほんと!!やったーー!!いくいくっ!!
「できるところだけでいいから、たかしがいつもやっている姿見せてね」
そう伝えるとモジモジとしながらうなずいていた。
そして当日。
泣き喚いても、去年みたいでもいいから
ありのままのタカシを受け止めようと思って見に行った。
担任の先生にも相談していたのだけど、先生も
「ありのままのタカシくんを見ましょう(^^)」
と言ってもらったこともあり、そりゃそうだなぁと思えたのでした。
タカシはテントの下からじっと母を見つけて見ていた。
どうなることやら・・・と思っていたのですが
その日のタカシときたら終始のりのり!
お友達ともきゃっきゃっとはしゃぎ、
お遊戯もおちゃらけながらするという
普段通りの姿を見せてくれたのでした。
うれしそうに母の近くに来ては手を振ってかえっていく。
ちょっとタカシくん
かっこよすぎですけど!!(←親ばかです)
運動会が終わって迎えにいくと、すごくうれしそうで笑
なんだかすごく成長した姿を見させてもらったような気がします。
後日、先生にも「泣くこともなく元気に出来たことにびっくりしてます」と
伝えると「ほんと。成長しましたよね。」と。
子どもを産む前までは、成長過程は人それぞれ。
それぞれのペースでいいじゃんねーとか思っていたのに
つい自分の子育てとなると他の子と比べてしまっている時がある。
環境に敏感でみんなと同じように出来なくてもいいのに
一緒じゃないとなんて思っているわたしがいる。
だけど、子どもは子どものペースで成長していて
おおきくなった時にはいま目の前の気になる事など
気になる事もないのかもしれない。
そんなことを思ってみたのでした。